■■■ 掃除機マック G4MDDを静かにしよう ■■■



うるさい!なんてもんじゃないっすね、このG4。最近のDOS/Vの静音ブームなんて糞食らえって感じのうるささです。G4の標準ファンは温度監視で3段階にファンが回ります。回転小でも相当五月蠅いですが、試しに全開で回してみました。その音の感想は・・・「掃除機」です。最近ではこの全開時のG4より静かな掃除機もいっぱいあると思います・・・それ位五月蠅いです。半端じゃないです、マジで。
机の下に設置したG4ですが、夜中にファンの音を聞き続けるとファンの発生源の位置が頭の中でフラフラする錯覚を覚えます。それほど強烈です。

で、騒音を分析してみました。
 ・電源ファン・・・こいつは相当高周波と風切り音を発生する。しかもツインファン!
 ・12cmCPUファン・・・本体との共振、ものすごい風量による風切り音
この2つが元凶です。どちらか片方を改善してもはっきり言って焼け石に水。やるなら一気に両方です。

電源ファンは通常DOS/Vで使われているファンと同じで入手は容易です(電源コネクタに改造は必要)。12cmファンは秋葉原でもいかないとなかなか入手できません。試しに三洋から12cmファンを通販で取り寄せてみましたが、静音タイプにもかかわらず標準より五月蠅くなってしまいました。2000rpm台なら静かそうだけど、高負荷時の温度が心配。
またG4は温度により3段階にファンの回転数を制御していますが、もっとも温度が低い状態はファンの駆動電圧が6Vになります。市販のファンはたいてい12V仕様(最低駆動保証電圧7V程度)ですので、ファンによっては回らないこともあります。また最初は回っていても経年変化でトルクが細り、回らなくなる可能性もあり非常に危険です。私も2つの汎用12cmファンを買ってみましたが、効果が薄いのと起動で回転しない場合があり危険と判断し専用品を買いました。用意するものは以下の通りです

 ・本体裏(電源排気口)部にあるネジを外す為の6角レンチ
 ・プラスドライバ(通常の工作に使うもの)
 ・交換用6cmファン2ヶ(私は三洋の静音タイプ)
 ・交換用12cmファン1ヶ(マイクロソリューション社のG4用交換ファンキット)
 ・振動吸収ゲル(12cmファンの共振防止用)

以上です。
下記にその手順を書きます。なをお約束ですが、当方は改造について一切責任を負いません。謝った情報を記載している可能性もあります。ご自身の判断と責任のもと実行してください。なをこのページに関するメールでの問い合わせは一切受け付けておりません。もし何かありましたら雑談掲示板の方に書いて頂けますよう、お願いします。

●純正ファン
□電源
 DELTA AFB0612EH
 回転数 6800rpm
 音量  46.5dB(ボールベアリング)
 風量  37.61FCM
□CPUファン
 DELTA AFB1212SHE
 回転数 3700rpm
 音量  53dB(ボールベアリング)
 風量  151.85CFM

●交換ファン
□電源
 SANYO 109R0612H402
 回転数 3800rpm
 音量  28dB
 風量  18.7FCM
□CPUファン
 Micro Solution MSCGFF01
 回転数 2650rpm
 音量  42dB
 風量  2.2/min


今回用意したマイクロソリューション社のG4用静音ファンキットです。定価12800円です。
詳細は http://www.micro-solution.com/ にあります。販売店リストもありますので、ご参考ください。私はこれを近くの量販店で1万円丁度で購入しました。
どれだけ静かになるかというと、左のグラフの通りです。数値的にはかなり下がりますが、体感はもっと下がります。
これはお好みです。純正でもそうですが、12cmファンと本体下部の接触部分が金属のため、共振を起こし結構な振動音を発しています。これを緩和するため、ハンズで振動吸収ゲルを買ってきました。これはなんかすごそうなゲルですが、普通のゴム板でも十分だと思います。普通のゴム板なら100円程度で入手できます。注意したいのは厚さで、あまり厚いのをつけるとファンが上に上がるため、CDドライブ等と干渉します。私の感覚では2〜3mm程度をお勧めします。
こちらはどこでも売ってる6cm角x厚み25mmの静音ファンです。2ヶ用意します。私はDOS/V機の余りを流用しました。DOS/V用を流用するには注意が必要です。Mac用のファンは2ピン、DOS/V用は3ピンになっています。DOS/V用が1ピン多いのは回転数センサのためです。本来はコネクタ形状が異なるため、使えないと思うでしょうが、電源ファンに使用するならこのコネクタでいけます。詳しくは後述。ちなみにDOS/V用の線は青がマイナス、赤がプラス、黄色が回転センサです。つまり黄色の回転センサを使わないことになります。
左の写真は2ピンのファンですが、これは私がこのHPを作ってからファンを交換した為です。通常は3ピンが普通ですので、写真でピン写っている写真は3ピンの時の写真を使っています。
DOS/Vファンの流用の人が多いのでそのまま記載しました。2ピンのファンを買った人は線を上下入れ替えるだけなので、そう読み替えて読んで下さい。
ここでバックパネルにある電源固定用のネジを外しておきます。別に最初に外すことはないのですが、忘れないように・・・
実は私、このネジをなくしています(^^; よってプラスネジだったか、六角ネジだったかは失念。

注意ですが、作業はマザーボードの上で色々行う必要があります。ネジやドライバはもちろん、電源や光学ドライブを落とすと深刻なダメージを及ぼす恐れがありますので十分に気をつけて下さい。バスタオル等を折って乗せておいた方が無難です。
左の赤枠が今回の静音ターゲット。
上は電源ユニット、下が12cmファンになります。
5インチドライブ(光学ドライブ)の裏のカバーを外します。

図のように、5インチのカバーをスライドさせて引き抜きます。引き抜けばわかりますが、これはレールに挟まって固定されていますので、再度取り付けに備えてその構造をみておいてください。
まぁ、ただたんに挟んでスライドさせているだけですが。
CD-ROMドライブに刺さっている、電源ケーブルとIDEケーブルを引っ張り抜きます。電源コネクタが抜きづらい場合は、ドライブを取り外した後で取れば簡単にとれます。ドライバ等でコジったりしないように気をつけてください。

光学ドライブの端子とIDEケーブル上の端子がどういう風についていたかを記憶してください。普通はIDEケーブルの先端がドライブに刺さります。
(1)光学ドライブを止めているネジを外します。
(2)同様にネジを外します。落とさないように気をつけてください。
(3)5インチベイ全体を後方にスライドします。スライド量は1cm位です。力がいるかもしれません。左右にコジりながら引っ張ってください
(4)今度はドライブベイ全体を手前に引き抜きます。

これでドライブがはずれます。上で電源ケーブルが抜けなかった方はここで抜いてください。
取り外すとこんな感じになります。
なんとなく電源を取り出せそうになりましたが、まだまだです。電源BOXからのびているケーブルの処理に入ります。
まずHDDのIDEケーブルをマザーボードより取り外します。単純に引き抜いて下さい。写真のケーブルの下にもう一つありますので、計2つ外して下さい。
手前のIDEケーブルは本体前面に増設する為のケーブル。このケーブルの下に隠れているのが光学ドライブへのケーブルです。これも戻す際間違えないように気をつけて下さい。
IDEケーブルの取り外しを行います。詳しくは下を参照して下さい。
IDEケーブルを止めてるバンドはこんな感じになっています。単純に上に引っ張ればはずれます。IDEケーブルは外さなくても作業が可能です。随時必要があれば取り外して下さい。
ここで12cmファンの取り外しを行います。これを行わないと電源がとれません。必ず電源ユニットの前に処理して下さい。

左の図の○の中の12cmファンのコネクタを引き抜いて下さい。その後12cmファンを上に引っ張り抜いて下さい。12cmファンは単純に左右の溝にはまってるだけで、ネジ等はありません。
HDDの電源ケーブルを外すため、HDDを取り外します。もしHDDを取り外さなくても電源ケーブルとIDEケーブルが外せた方はHDDを取り外す必要はありません。HDDの取り外し方法はマニュアルにも記載があります。

(1)上部プラスネジを外す
(2)レバーを手前に引く
(3)HDD全体を上に上げて
(4)HDD全体を手前に引き抜く

とHDDが取り外せます。
その後、電源ケーブルとIDEケーブルを取り外して下さい。
取り外しの際、上でもあったようにIDE結束バンドが邪魔になりますので、必要なら外して下さい

ちなみに左に見えるスポンジ状の物体は、以前に12cmファンと本体が共振して五月蠅い為に挟んだ静音シートです。今回はゲルに変更するので後で取り外します。
HDDはこんな感じ。私は増設しているので2台あります。普通は1台かな?光学ドライブの時のように電源とIDEケーブルを引き抜きます。

HDDはどちらの端子がついていたかを記憶して下さい。1台の場合、ケーブルの先端をHDDに接続します。電源はどちらを刺しても大丈夫です。
増設HDDドライブ領域にある電源ケーブルを引き抜きます。中をのぞきながらうまく引き抜いて下さい。空間が狭いので引っかかることが多いので絶対無理に引き抜かないようにしましょう。
次に電源BOXとマザーボードを繋げている、電源ケーブルを本体から取り外してフリーにします。左の○の2カ所の結束バンドによって固定されています。バンドのつまみを引き上げて、ケーブルを外します。ちょっと外しずらいですが、がんばって外して下さい。
電源ケーブルも同様に引き抜きます。
同様に無理に引っ張らないように気をつけて下さい。
これでようやく電源BOXを取り出す準備ができました。
ここからは面倒な作業になるので、一息入れましょう。
いよいよ、電源BOXの取り外しにかかります。
まず赤丸のネジを外して下さい。

取り付けの際は下の外しと逆の手順になりますが、押し込んで右にスライドさせます。その際、左写真の赤丸のネジがきちんと本体と密着していなければ正常に取り付けられていません。再度電源BOXを本体に押しつけて右にスライドさせて下さい。これはかなり手こずります。何度かやり直せばサックリはいると思います。根性が必要なところです(笑)
電源を取り外します。

一番最初に本体裏の排気口のネジを外していると思うので、これで電源BOXははずれます。
外すのはこつがいります。

まず左に思い切ってスライドさせます。スライド量は1cm程度です。

スライドできれば後は電源BOX自体は手前に引いて抜いて下さい。重いので落としたりしないように気をつけて下さい。
これで電源BOXがはずれました。
左の写真を見ればわかりますが、4つの爪で本体に取り付けられています。左にスライドして手前に引き抜く構造がわかると思います。

取り付けの際、手こずりますので構造を覚えておいて下さいね。
赤丸の計5カ所のネジを外します。
これで電源BOX内部にアクセスできます。
中はごちゃごちゃしていますので、部品等落とすことのないよう、気をつけて下さい。
純正ファンの電源コネクタが赤○の位置です。
ファンが2個なので2つのコネクタがあります。
手前に引き抜けば外せます。
続いてファン本体を外します。
赤丸のネジを計4カ所外し、ファン本体を上に引き抜けば外れます。
これが交換する静音ファンです。
これから電源コネクタの改造を行います。
改造といっても簡単です。
まず標準状態ではコネクタの金属面を上にして
青・赤・黄の準に配線されています。
 青 マイナス
 赤 プラス
 黄 回転センサ

マックとは赤・青の配線が逆になります。
そこで赤と青を入れ替えれば終了です。


ちなみに2ピンのファンをDOS/V用で買った人は線を上下入れ替えるだけですので、下の写真のように単純に上下を入れ替えて下さい。
極細ドライバで金属の凸部を押しながら配線を引っ張れば抜けます。
こんな感じで抜けたら

上から
 赤
 青
 黄
の順番に入れ替えて終了です。
電源BOXにファンを設置する際、ファンによってはケーブルが邪魔になりますので、写真のようにファン本体から外しておいた方が便利かもしれません。
さて、電源BOXのファンの電源コネクタはマック側は2ピンです。対してこれから差し込もうとしているピンは3ピンです。使うのは赤と青ですから、その2ピンが刺さるようにずらして差し込んで下さい。
差し込むとこんな感じです。
写真のように上にちょとはみ出てささる感じになります。
上から
 黄
 青
 赤
の順番です。

奥のコネクタの上段が白ですが、気にしないで下さい。配線を延長した際に色を変えてしまっていました(廃品利用なんで)。白の線を追うと途中で黄色になっているのがわかりますよね?
ファンによっては配線が非常に長いです。
長い配線を電源BOX内部に押し込むのは超危険なので絶対にやめて下さい。熱で溶けてショート・発火する可能性があります。
写真のように配線が余った場合には外に引き出して下さい。
引き出す際、蓋に挟まらないように気をつけて下さい。
後は蓋のネジを締めて終了です。
私の場合、写真のネジ穴がずれてしまい、ネジが入りませんでしたのでドライバ等で金属を動かして位置あわせをして閉めました。
無理にネジを閉めるとネジ山がバカになりますので気をつけて下さい。
余った配線をタイラップや結束バンドで固定してください。
写真はちょっと団子気味ですが、団子にならないように長めに結束してください。後で取り付けの際にちょっと困ることがあるかもしれません。
以上で電源の改造はお終いです。
取り外しと逆の手順で取り付けて下さい。
電源BOXを戻すのがかなりつらいです。爪4カ所に気をつけて下さい。電源BOXを奥に押し込みながら右にスライドさせます。
さて最後に12cmファンを取り付けます。
私は12cmファンの下に振動吸収ゲルを装着しました。
これで完成です。
自作をやったことのある人なら正味1時間作業です。初めての人はゆっくりやれば2時間でおわると思います。

くれぐれも扱いには気をつけて下さい。


静かです!

いやー、やってよかった・・・
静かになりました。試しに電源だけ交換した後でしばらくつかっていましたが、12cmファンの音と共振が強烈でやはりだめでした。今回は12cmファンも交換したことで、全然別マシンになりました。どれくらい静かになったかというと、主観になりますけど、、、

 
机の下にG4を置いて、1m離れるとほとんど音が気にならない

です。耳を近づければファンの音が聞こえますが、いやな振動音もせず(ゲルのおかげ?)、
中域の音だけなので全く不快感がありません。マイクロソリューション社にあるように、ファンをファンガードから1cm離れているのも風切り音の防止にかなり役立っていると思います。体感的に3分の1位まで騒音が減りました。
保証・時間・お金・手間を惜しまない人には絶対にお勧めします!これで安心して深夜にMacをイジることができますわ、、、、

では!


TOPに戻る

inserted by FC2 system